【モダン】どうにかしてサン・アンド・ムーンで勝ちたくてデッキを1から練り直して大幅にアグロ寄りにしてみるもやっぱり勝てない
【モダン】どうにかしてサン・アンド・ムーンで勝ちたくてデッキを1から練り直して大幅にアグロ寄りにしてみるもやっぱり勝てない
最近サンアンドムーンを弄ってます。
サンプルレシピ
2017/11/26 Competitive Modern Constructed League - 2017/11/26 5-0

●クリーチャー 5枚
4 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
1 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》

●ロック 8枚
4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《血染めの月/Blood Moon》

●除去 12枚
4 《稲妻のらせん/Lightning Helix》
3 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
2 《神の怒り/Wrath of God》
1 《神聖な協力/Blessed Alliance》
1 《払拭の光/Banishing Light》
1 《排斥/Cast Out》

●プレインズウォーカー 11枚
2 《試練に臨むギデオン/Gideon of the Trials》
4 《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》
2 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
1 《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
2 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》

●土地 24枚
8 《平地/Plains》
1 《山/Mountain》
4 《乾燥台地/Arid Mesa》
1 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4 《凱旋の神殿/Temple of Triumph》
3 《岩だらけの大草原/Rugged Prairie》
2 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》

●サイドボード 15枚
3 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《石のような静寂/Stony Silence》
3 《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
2 《神聖な協力/Blessed Alliance》
2 《沸騰/Boil》
1 《神の怒り/Wrath of God》
1 《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1 《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion》

Sun and Moonは虚空の杯・血染めの月でロックして大量の除去で盤面を更地にしてPWを連打して勝つ、という典型的な理論上最強デッキなのですが、実際に回してみると全然勝てません

しかし、リーグに参加して何回もチケを溶かすうちに、なぜSun and Moonは勝てないデッキなのか?が段々分かってきました。

そこで、今回は備忘録としてサン・アンド・ムーンに関する考察・調整過程を記録しておこうと思います。


●Sun and Moonはココが駄目

1.勝敗が引き運に大きく左右される

Sun and Moonは理論上ほとんどのデッキに勝ちうるデッキです。

ただ、その理論を実現するには各マッチアップごとに最適なカードを都合よく引かなければいけません。

バーンに対する虚空の杯やヴァラクートに対する血染めの月はそれ1枚で勝てるベストカードですが、この引きが逆だったら、実質マリガンかつ序盤2~3ターン目を無駄に浪費してゲームを始めているようなものです。

『理論上最強』というのは、裏を返せば『相手によっては完全に腐るカードをメインに入れざるを得ない』とも言えるわけで、プレイングではどうにもならない運が占めるウェイトがとても大きいデッキだと言えます。

2.無駄牌が滅茶苦茶多い

これは回してみて初めて気づいたのですが、サンアンドムーンというデッキはそもそも無駄牌が非常に多いデッキです。

・2枚目以降の虚空の杯・血染めの月
・2枚目以降の同名プレインズウォーカー
・2枚目以降の宝石の洞窟
・引き裂かれし永劫、エムラクール
・中盤以降の猿人の指導霊
・盤面が更地の状態の除去カード

4番でエースのタルモゴイフや引けば引くほど嬉しい難題の予見者みたいなカードがありません。

そしてココが重要なんですが、Sun and Moonは虚空の杯・血染めの月で相手をロックしていく性質上、どうしてもゲームがグダりやすいデッキです。

そのためゲーム中盤以降の無駄ドローはどう頑張っても避けようがありません。

そして極めつけに、サンアンドムーンはコントロールデッキのくせにハンドを整えるドロースペルがロクに無いので、中盤以降は引きがとっても弱くなります。

※一応ナヒリがいますが、それでも無駄牌の方が圧倒的に多いのでナヒリ1体程度では全く無駄牌を消費しきれません。ハゾレトは駄目でした。

盤面が落ち着いた中盤以降だと感覚的にはドローの3/5くらいは無駄牌、と言っても言い過ぎじゃないと思います。

3.捲られやすい

自分からロングゲームに持ち込むくせに、デッキ構造上無駄牌が多くドロースペルも無い………

この結果起きるのは逆転です。

特に顕著なのは対トロン、ジェスカイトラフト戦などです。

せっかく後手1ターン目に虚空の杯や血染めの月を貼ったのにそこから勝つまでに時間がかかりすぎるせいで捲られるゲームがすごく沢山ありました。

盤面を捌いて攻勢に回れるタイミングになったのにそれが出来ない、というのは使っててすごく悶々としました。


そんなわけで、自分なりにSun and Moonを分析してみた結果このデッキは当たり運と引き運の2つのハードルを越えなければ勝ちきれないデッキ、という結論に落ち着きました。

オーソドックスなサン・アンド・ムーンをリーグで何回も回し続けましたが、結果は頑張っても3-2止まりで平均2-3、運が悪い時は1-4も普通にありました。

デッキタイプとして世間に認知はされているものの、勝ちきれずTier3の位置に甘んじて理由は多分ここなんじゃないかなと思いました。



●じゃあどうすればsun and moonは勝てるようになるか?


色々試行錯誤して辿り着いたのがこんなリストでした。



●クリーチャー 11枚
4 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
4 《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》
3 《キランの真意号/Heart of Kiran》

●ロック 8枚
4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《血染めの月/Blood Moon》

●除去 8枚
3 《未達への旅/Journey to Nowhere》
2 《稲妻のらせん/Lightning Helix》
2 《削剥/Abrade》

●プレインズウォーカー 9枚
3 《試練に臨むギデオン/Gideon of the Trials》
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
2 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
1 《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》

●土地 25枚
8 《平地/Plains》
1 《山/Mountain》
4 《乾燥台地/Arid Mesa》
4 《鋭い突端/Needle Spires》
2 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
2 《岩だらけの大草原/Rugged Prairie》
3 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
1 《ギトゥの宿営地/Ghitu Encampment》

●サイドボード 15枚
3 《紅蓮地獄/Pyroclasm》
2 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
2 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《塵への崩壊/Crumble to Dust》
1 《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》


もはや別物じゃねーかwって話ですね(笑)

ただ、サン・アンド・ムーンの強みを維持したまま、このデッキの構造的欠陥を取り除こうとしたらこんな形にせざるを得ませんでした。

一番の変更点は大量の除去をゴブリンの熟練扇動者とキランの真意号に変えて電撃戦を仕掛けられるようにした点です。

血染めの月も虚空の杯もモダンを代表する優秀なロックカードではありますが、できることはあくまでハーフロックであって、やってることはただの時間稼ぎです。

そのためSun and Moonには速やかに相手を殺せるカードが必要だと思い、クロックの早いゴブリンの熟練扇動者とデッキにマッチしたキランの真意号を採用するに至りました。

熟練煽動者はマナ加速との相性が良いのはもちろんのこと、キランの真意号や後述するPWの全てとも相性抜群なのでこのデッキにおけるマスターピースだと思います。

キランの真意号は大量のプレインズウォーカーとゴブリンの熟練扇動者のお陰で無理のない運用が可能で、このデッキにおけるタルモゴイフのような役割を果たします。

この2枚に加えて宝石の洞窟を3枚まで増やしたことで、血染めの月と虚空の杯しか無かった序盤のブン回りにルートが一つ増えました。

ただでさえ無駄牌が多くナヒリまで抜いたのに伝説カードを増やすのはどうなん?って意見がありそうですが、真意号と熟練扇動者で短期決戦をすればドローする枚数も減るので引きの弱さはそれでカバーする算段です。

例えば1ターン目虚空の杯、2ターン目キラン号、3ターン目熟練煽動者or試練ギデオン!みたいな動きをすればハンドに伝説カードが溜まる前にゲームは終わってますからね。

また、ロック要素とアグロ要素が混在するデッキになったので相手に難しいサイドボーディングを押し付けることができるようにもなったのも地味にプラスです。


その代償として12枚あった除去が8枚まで減り、さらに全体除去に至っては完全に廃したのでボードコントロール力は激減しました。

ただ、攻撃は最大の防御というように、キランの真意号は警戒があるので攻防一体ですし、熟練扇動者に至っては相手は返しの大ダメージを考えるとを殴るに殴れないという状況に追い込めるので、プレイしてみて除去の減少はそこまで違和感を覚えませんでした。

むしろ血染めの月と虚空の杯で稼いだ時間を無駄にしないという意味や、有効牌を1枚でも増やしたいという意図もあってこの2枚は必須のようにすら感じます。


PWについて。まず、サン・アンド・ムーンのデッキコンセプトにマッチしていないチャンドラ、アジャニを抜きました。

これらはある程度アグロなデッキで使ってこそ輝くPWであって、4マナと重い上に自分を守る力が弱く、各能力を生かしづらいサンアンドムーンには合わないと思ったからです。

※この両者の枠にはゴブリンの熟練扇動者が入りました。

ナヒリは勝利までが早いのでSun and Moonには欠かせない1枚に思えましたが、キランの真意号やゴブリンの熟練扇動者との方向性の違いを考慮して外しました。

その代わり、4マナPWの枠にはとにかく固い上に真意号・熟練扇動者と相性の良いギデオン、エルズペスを採用しました。

この両者は後手後手になりやすいサンアンドムーンというデッキ自体にもマッチしているので、デッキがとても引き締まりました。


凱旋の神殿を鋭い突端にしたのは占術1より2/1二段攻撃の方が遥かに強いからです。

このデッキは相手が土地コンボでない限り血染めの月は大体抜いて除去をサイドインするので、G2以降は結構な頻度で互いにドローゴーが発生します。

そんなときに鋭い突端は勝負を決める決定打になりえるので採用しました。

マナフラに対する受けという意味もありますし、エルズペスで飛ばして一気に10点!とかもあります。


●実際にリーグに参加してみたところ………

4回 3-2
5回 2-3
1回 1-4




駄目でした・・・・・・/(^o^)\

今回のリストはキランの真意号、試練に臨むものギデオン、PWルールの改定など、1年前だった存在すらしない構成です。

なので、もしかしたらまだ誰も気付いてないだけで実は強いかも・・・!なんて思ったのですが、ところがどっこい現実はそう甘くありませんでした。

自分のプレイが下手糞っていうのも多分ありますが、運の占めるウェイトがとても大きかった従来のSun and Moonと比べれば確実にプレイの幅も広がり、使っていて楽しいデッキには仕上がりました。

サンアンドムーンを触りだしてまだ一週間とかその程度なので、リストも変更すべき点は沢山ありそうですが、もしよかったら誰か使って5-0してください。引きと当たり運が噛み合えば出来ないことは無いと思います(多分)

ご意見・ご感想・アドバイスなどあったらコメント欄にして頂けると幸いです。

コメント

nophoto
通りすがり
2017年12月21日18:46

ゴブリンの熟練扇動者を入れるならMono-Red Prison(Pyro Prison)が良いですね。
虚空の杯・血染めの月に加えて罠の橋・月の大魔術師という追加のロックパーツがあるデッキなのでチケを溶かさない程度にはそこそこ勝てます。
ただ、これも引き運と当たり運ゲーなことに変わりはないので5-0は厳しいですね。

20140419
2017年12月21日21:27

赤単プリズンは罠の橋3枚目、4枚目を買う必要があったので、サンアンドムーンでチケ溜めてから試すかー!なんて呑気に構えてたらこの有様です。

いやーきついですねw

nophoto
通りすがり2
2017年12月22日10:17

メインの虚空の杯を神聖の力線にしてはどうでしょうか?
正直今のメタでは1T目の虚空の杯が劇的に効くデッキが無く、ハンデスや稲妻ケアであれば力線の方が引きのハードルも下がるのでありなのかなと。

20140419
2017年12月23日23:39

虚空の杯と血染めの月を1枚づつ抜いて力線を2枚入れる、みたいな案は試してみたんですけど、やっぱ微妙でしたね。
この3枚はどれも相手次第で神にも紙にもなるカードなので、紆余折衷を経て最終的に勝利貢献度が高い虚空の杯と血染めの月4枚に落ち着いた感じです。

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