久しぶりのブログ更新です。
8月頭にイゼ速のこの記事↓を見て以降、1か月くらいずっとモダンの緑単信心をいじっていました。
モダンの緑単信心といえば世間一般では一応存在は認知されているものの、あくまでローグデッキという扱いでメタ的には贔屓目に見てもTier3くらいだと思われます。
最初は爆発力がありそうなのになんで勝てないんだろう?と不思議に思っていましたが、何度もリーグに参加してPPを溶かしまくって、ようやくこのデッキが勝ち抜けない理由が分かってきました。
そこで、今回は備忘録も兼ねてモダンの緑単信心がなぜローグデッキの域を出ないのか?をまとめてみます。
リストは下記の通りです。たまに勝ってるリストと全然構成違うやんwというツッコミはこの際ご容赦下さい。(色々なリストを触って弄った結果、一番手に馴染むのがこの形でした。)
●クリーチャー 25枚
4 《極楽鳥/Birds of Paradise》
4 《東屋のエルフ/Arbor Elf》
3 《キオーラの追随者/Kiora’s Follower》
1 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
2 《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
2 《永遠の証人/Eternal Witness》
1 《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
2 《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2 《世界を喰らう者、ポルクラノス/Polukranos, World Eater》
1 《原始のタイタン/Primeval Titan》
1 《古鱗のワーム/Elderscale Wurm》
1 《女王スズメバチ/Hornet Queen》
1 《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》
●その他スペル 14枚
4 《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
3 《はびこり/Overgrowth》
4 《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
3 《召喚士の契約/Summoner’s Pact》
●土地 21枚
5 《森/Forest》
4 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
1 《繁殖池/Breeding Pool》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1 《寺院の庭/Temple Garden》
2 《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
2 《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》
1 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》
●サイドボード 15枚
3 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
3 《血染めの月/Blood Moon》
2 《崇拝/Worship》
2 《内にいる獣/Beast Within》
1 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1 《再利用の賢者/Reclamation Sage》
1 《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1 《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
緑単信心が勝てない理由
1.相手への干渉手段が乏しい
これは緑単という性質上仕方ないのですが、緑単信心は対コンボはもちろんのこと、相手への干渉手段(特にクリーチャー除去)がほとんどありません。
多色化は容易なので色を足せば除去はいくらでも積めますが、リストを見てもらえば分かるように結構カツカツなデッキなので、除去を入れると今度は信心要素が減ってただの緑単グッドスタッフになってしまいます。
「緑単信心は肉デッキだから相手の攻撃クリーチャーに悩むことはないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、意外とそうではありません。
マナクリはブロッカーとしては機能し辛いですし、中堅でブロッカーになりそうなのは台所の嫌がらせ屋と漁る軟泥くらいしかありません。
実際に回してみるとこちらのファッティをピンポイントで除去され相手のタルモやアンコウ、スマッシャーを凌げないでそのままggというパターンは少なくありませんでした。
2.マナ加速が妨害されやすい
緑単信心は勝つためには土地→加速スペル→ファッティという手順を踏む必要があります。
加速を担うのはマナクリとエンチャント二種なので、ハンデス、カウンター、除去、土地破壊といったあらゆる妨害が刺さります。(特に幽霊街は緑単信心にとって非常に厄介な存在で、3マナ以上出る状態の土地が破壊されるだけで勝利が一気に遠のきます。)
これがトロンであればマナ加速をするのはあくまで「土地そのもの」で、それをサポートするのも軽量スペルなので緑単信心より圧倒的に妨害されにくい優位性があります。
また、緑単信心は森を並べ続けているだけでは決して加速しませんが、トロンなら適当に土地を並べているだけでうっかり7マナ揃ってしまうことも珍しくないので高速デッキ相手にファッティが間に合う可能性が高い点が挙げられます。
3.勝利までの道のりが長い
当たり前の話ですが、緑単信心はマナ加速をしただけでは勝てません。そこからファッティに繋いで、かつ殴ってライフをゼロにするところまで完遂してようやく勝利です。
これがヴァラクートであれば原始のタイタンや風景の変容をプレイするだけで即勝利だったり、それらが妨害されても後続の土地を並べ続けるだけでそのまま勝利することも珍しくありません。
しかし緑単信心はクリーチャーデッキなので、どう頑張っても最期は必ず殴らなければなりません。
このマナ加速から勝利までのタイムラグが高速環境のモダンでは致命的で、神話やバーン相手にはせっかく原始のタイタンが間に合ったのに返しで負けてしまうようなケースが少なくありません。
モダンの緑単信心が厳しい理由をまとめると、
・相手への干渉手段が乏しい
・マナ加速がトロンより妨害されやすい
・勝利までの道のりがヴァラクートより険しい
これが緑単信心がモダンでローグの域を出ない理由だと思いました。
魑魅魍魎が蔓延るモダン環境で相手の動きに対してほぼ金魚、かつTier1のデッキ二つと比べて明確に劣る点があるとくれば中々勝てないのも仕方ないですね。
緑単信心が今以上に幅を利かせるには繁茂の再録と東屋のエルフの同系再販、そして緑でシンボルの濃いFTKみたいなのが刷られない限りちょっと難しそうです。
さて、ここまで散々緑単信心をけなしましたが、ブン回れば理論上は2ターン目にキオーラとガラクと緑タイタンが並んで3ターン目にはパワー30超えの緑タイタンがブン殴るというキチガイじみた動きが出来るのはモダン広しといえど緑単信心くらいです。
そこまでではなくても、3ターン目に緑タイタンが場に出る確率はかなり高いですし、あり得ない角度からの孔蹄のビヒモスによる突然死は対戦相手の驚く顔が透けて見えてとっても楽しいです。
トナプラで遊ぶ程度であればとても面白いデッキなので、ぜひ一度試してみて下さい。
8月頭にイゼ速のこの記事↓を見て以降、1か月くらいずっとモダンの緑単信心をいじっていました。
[モダン]《希望守り》や《深海の主、キオーラ》を採用したティムール歯と爪デッキがPPTQ2位に
http://www.izzetmtgnews.com/archives/46781
モダンの緑単信心といえば世間一般では一応存在は認知されているものの、あくまでローグデッキという扱いでメタ的には贔屓目に見てもTier3くらいだと思われます。
最初は爆発力がありそうなのになんで勝てないんだろう?と不思議に思っていましたが、何度もリーグに参加してPPを溶かしまくって、ようやくこのデッキが勝ち抜けない理由が分かってきました。
そこで、今回は備忘録も兼ねてモダンの緑単信心がなぜローグデッキの域を出ないのか?をまとめてみます。
リストは下記の通りです。たまに勝ってるリストと全然構成違うやんwというツッコミはこの際ご容赦下さい。(色々なリストを触って弄った結果、一番手に馴染むのがこの形でした。)
●クリーチャー 25枚
4 《極楽鳥/Birds of Paradise》
4 《東屋のエルフ/Arbor Elf》
3 《キオーラの追随者/Kiora’s Follower》
1 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
2 《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
2 《永遠の証人/Eternal Witness》
1 《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
2 《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2 《世界を喰らう者、ポルクラノス/Polukranos, World Eater》
1 《原始のタイタン/Primeval Titan》
1 《古鱗のワーム/Elderscale Wurm》
1 《女王スズメバチ/Hornet Queen》
1 《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》
●その他スペル 14枚
4 《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
3 《はびこり/Overgrowth》
4 《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
3 《召喚士の契約/Summoner’s Pact》
●土地 21枚
5 《森/Forest》
4 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
1 《繁殖池/Breeding Pool》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1 《寺院の庭/Temple Garden》
2 《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
2 《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》
1 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》
●サイドボード 15枚
3 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
3 《血染めの月/Blood Moon》
2 《崇拝/Worship》
2 《内にいる獣/Beast Within》
1 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1 《再利用の賢者/Reclamation Sage》
1 《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1 《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
緑単信心が勝てない理由
1.相手への干渉手段が乏しい
これは緑単という性質上仕方ないのですが、緑単信心は対コンボはもちろんのこと、相手への干渉手段(特にクリーチャー除去)がほとんどありません。
多色化は容易なので色を足せば除去はいくらでも積めますが、リストを見てもらえば分かるように結構カツカツなデッキなので、除去を入れると今度は信心要素が減ってただの緑単グッドスタッフになってしまいます。
「緑単信心は肉デッキだから相手の攻撃クリーチャーに悩むことはないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、意外とそうではありません。
マナクリはブロッカーとしては機能し辛いですし、中堅でブロッカーになりそうなのは台所の嫌がらせ屋と漁る軟泥くらいしかありません。
実際に回してみるとこちらのファッティをピンポイントで除去され相手のタルモやアンコウ、スマッシャーを凌げないでそのままggというパターンは少なくありませんでした。
2.マナ加速が妨害されやすい
緑単信心は勝つためには土地→加速スペル→ファッティという手順を踏む必要があります。
加速を担うのはマナクリとエンチャント二種なので、ハンデス、カウンター、除去、土地破壊といったあらゆる妨害が刺さります。(特に幽霊街は緑単信心にとって非常に厄介な存在で、3マナ以上出る状態の土地が破壊されるだけで勝利が一気に遠のきます。)
これがトロンであればマナ加速をするのはあくまで「土地そのもの」で、それをサポートするのも軽量スペルなので緑単信心より圧倒的に妨害されにくい優位性があります。
また、緑単信心は森を並べ続けているだけでは決して加速しませんが、トロンなら適当に土地を並べているだけでうっかり7マナ揃ってしまうことも珍しくないので高速デッキ相手にファッティが間に合う可能性が高い点が挙げられます。
3.勝利までの道のりが長い
当たり前の話ですが、緑単信心はマナ加速をしただけでは勝てません。そこからファッティに繋いで、かつ殴ってライフをゼロにするところまで完遂してようやく勝利です。
これがヴァラクートであれば原始のタイタンや風景の変容をプレイするだけで即勝利だったり、それらが妨害されても後続の土地を並べ続けるだけでそのまま勝利することも珍しくありません。
しかし緑単信心はクリーチャーデッキなので、どう頑張っても最期は必ず殴らなければなりません。
このマナ加速から勝利までのタイムラグが高速環境のモダンでは致命的で、神話やバーン相手にはせっかく原始のタイタンが間に合ったのに返しで負けてしまうようなケースが少なくありません。
モダンの緑単信心が厳しい理由をまとめると、
・相手への干渉手段が乏しい
・マナ加速がトロンより妨害されやすい
・勝利までの道のりがヴァラクートより険しい
これが緑単信心がモダンでローグの域を出ない理由だと思いました。
魑魅魍魎が蔓延るモダン環境で相手の動きに対してほぼ金魚、かつTier1のデッキ二つと比べて明確に劣る点があるとくれば中々勝てないのも仕方ないですね。
緑単信心が今以上に幅を利かせるには繁茂の再録と東屋のエルフの同系再販、そして緑でシンボルの濃いFTKみたいなのが刷られない限りちょっと難しそうです。
さて、ここまで散々緑単信心をけなしましたが、ブン回れば理論上は2ターン目にキオーラとガラクと緑タイタンが並んで3ターン目にはパワー30超えの緑タイタンがブン殴るというキチガイじみた動きが出来るのはモダン広しといえど緑単信心くらいです。
そこまでではなくても、3ターン目に緑タイタンが場に出る確率はかなり高いですし、あり得ない角度からの孔蹄のビヒモスによる突然死は対戦相手の驚く顔が透けて見えてとっても楽しいです。
トナプラで遊ぶ程度であればとても面白いデッキなので、ぜひ一度試してみて下さい。
コメント
自分は信心マニアではないので緑単信心を使うのもテーロス期のスタン以来だったのですが、暴力的なマナ加速は使ってて面白いですね。