ここ数日、世間を騒がせた今回の禁止改訂騒動。
血編みが解禁か(!?)という噂に始まり、殻やら適者生存やら果ては石鍛冶の解禁まで実に様々な憶測がネット上を駆け巡りました。


そこで疑われたのが晴れる屋です。


晴れる屋は過去に2回、苦花の解禁とフェッチの再録の際に怪しい動きをしていたという理由で、禁止改訂や再録の事前に情報をキャッチしていたのでは?と疑われたわけです。


そこで、今回は晴れる屋は再録や禁止改定の情報を事前に握っていたのか?という点について考えてみたいと思います。


まず結論から先に書くと、苦花解禁もフェッチ再録も、晴れる屋が事前に情報をキャッチしていたという事実はないと思います。

自分がそう思う理由は至ってシンプル。“晴れる屋は事前に情報をキャッチしていた”という意見の根拠があまりにも弱すぎるからです。

以下、苦花とフェッチの件を例に説明します。


※ ※ ※


●苦花について
苦花は丁度去年の今頃解禁されましが、解禁数日前に晴れる屋が苦花の販売価格を急に上げたことと、市場全体の苦花の価格が2500→5000に高騰したことで“晴れる屋は何かしらの情報を事前にキャッチしていたのでは?”という憶測が出回りました。

そしてその憶測は苦花が解禁されたことで一部の人間にとっては確信へと変わりました。

これが“晴れる屋はインサイダーをしている!”と言われるようになった経緯です。

しかしこの意見には致命的な穴があります。

それは解禁の情報を知らなくとも晴れる屋が苦花の値段を上げることには何ら不自然な点が無い、ということです。

というのも、解禁が本当だったら場合、値段を据え置きしたままだと解禁の情報が流れた直後に安く買い叩かれてしまうからです。

それを防ぐために販売価格を予め高くしておくことは極めて自然で、解禁の噂が単なる噂で終わったのなら値上げしたシングル価格をまた元の値段に戻せばいいだけです。

解禁されようがされまいが、どっちに転んでも損はしない以上、店側が自衛策として苦花の値上げをやらない理由はどこにもありません。

ましてやそれがMTGしか取り扱っていない店なら、情報のアンテナは全てMTG一本に集中できるので値上げは当然の流れではないでしょうか?


※ ※ ※


●フェッチランドについて
KTK発表前に晴れる屋のONSフェッチの買取価格が下がった→晴れる屋はKTKでフェッチが再録されることを知ってるのでは?→実際に再録された→晴れる屋はやっぱり再録のことを知っていた!

という茶番がありましたが、上の苦花の理屈で考えればこの意見がどれだけ根拠薄弱かがよく分かります。

なぜならフェッチ再録の情報が流れる前に晴れる屋がやったのは「フェッチの買取り価格を下げた」ことであって、「フェッチの売値を下げた」わけではありません。

ここで仮に「フェッチの売値を下げた」のなら、万が一タルキールにフェッチが再録されなかった時晴れる屋は大損をするリスクがあります。

しかし、下げたのはあくまで買取り価格です。

買取り価格が低いことには店側は1円も損をしませんし、フェッチランドが再録されなかったのなら買取り価格を元に戻せばいいだけです。

どっちに転んでも損をしない以上、店としてはやらない理由がない・・・というのは苦花の時と共通しています。


※ ※ ※


苦花にしてもフェッチにしても晴れる屋がやっていたことは利益を考えるなら極めて自然なことで、怪しい点はなに一つありません。

晴れる屋が禁止改訂や再録の情報をプレイヤーよりも事前にキャッチしていたと本気で主張するのであれば、その根拠には「販売価格の上昇」や「買取価格の低下」ではなく、「販売価格の低下」や「買取価格の上昇」をもってこなければ理屈として無理があるのではないでしょうか?

なぜなら、(繰り返しになりますが)商品の販売価格を上げたり買取価格を下げることは店にとってリスクがゼロでやらない理由がないからです。

「晴れる屋が禁止改訂前に苦花を高価買取していた!」とか、「タルキール発表前にONSのフェッチを全品叩き売りしていた!」というのであれば自分もリークを疑ったと思いますが、実際に晴れる屋がやったのは“万が一に備えたリスクゼロでできる自衛策”でしかありません。

ここから、晴れる屋は事前に情報を知っていた、と導くのは無理があると思います。

※ ※ ※

●血編みについて
さて、それで今回の血編みです。
宝船の巡航の是非をかっさらった感のある今回の血編みですが、結局解禁はされませんでした。

血編みの在庫が禁止改訂直前に切れたことで今回もリークを疑われた晴れる屋ですが、そもそも晴れる屋の血編みの在庫が切れた理由は以下の三つが考えられます。

①解禁されることを本当に知っていて意図的に在庫を引っ込めた
②解禁の噂を聞いて万が一に備えて安く買い叩かれないように在庫を引っ込めた
③解禁の噂に期待したプレイヤーが買い漁った

ここで、在庫切れの理由を①だと思い込んでいる人は、その根拠に苦花やフェッチの件を挙げていますが上で説明したようにその二つのケースは晴れる屋が事前に情報をキャッチしていたという証拠には成り得ません。

したがって、自分は②と③のどちらかorまたは両方が組み合わさって、今回の在庫切れが起きたのだと解釈しています。


※ ※ ※


晴れる屋がインサイダーをしているという噂はおそらく9割方の人間はブラックジョークのつもりで言っているのだと思いますが、中には本気でそれを信じているような書き込みも若干見受けられたので自分なりに考えてみました。

ただのブラックジョークであれば別にいいのですが、今回の件について他人のTwwetにしか触れていない人やライト層の中には本気で晴れる屋がインサイダーをやっていると信じてしまっている人もいたようなので、デマとはこうして広がっていくのかなぁ・・・と思いながら見ていました。

店のトップがDQを食らった過去がある → だから店としてもダーティーなことやってるんじゃない?と疑ってしまうのは心情的にはある意味仕方ないかもしれません。

しかし、起きた事実を自分の色眼鏡を通して見て都合良く解釈し、結論ありきでショップを叩くというのはいわゆる典型的な確証バイアスというやつではないでしょうか。

自分は晴れる屋には過去2回しか行ったことがないので晴れる屋のことは別にどうでもいいのですが、あまりに物事を稚拙に考えている人がいたので自分なりに考えをまとめてみました。

最初は2chに書こうか迷いましたが、それだと「信者必死だな」とか「火消し乙」のようなレスばかり返ってくると思ったのでこちらに書きました。

どうでしょうか?


コメント

20140419
2015年1月20日1:49

追記

文字数を見て頂ければ分かるように、今回のエントリーは血編みが解禁されようがされまいが情報漏洩なんてなかった、という立場でUpするつもりでした。

nophoto
通りすがり
2015年1月21日3:27

初めまして!面白い記事だったのでコメントさせて頂きます。
私もそのお店が再録や禁止改定の情報を事前に握っていたのかと言われれば常識的に考えてNOだと思います。

ただ私がそのお店(首脳陣)で仮に情報を事前に知っていたならば個人的に大量買いか売り抜けをします。もちろんお店は自衛策のみで明らかにリークを受けたとわかるような行動はとりません。

リークを受けているか否かの真実は事前のお店の価格対応で類推する意味はなく直接お店(首脳陣)に聞いて回答をもらって否定するしかないと思います。もちろん答えてはくれませんがw

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